予防歯科/歯周病治療

歯周病とは?

歯周病は、むし歯と並んで歯科の2大疾患と呼ばれ、歯を失う原因の約50%以上が歯周病を原因としています。歯周病は歯の周りの歯周組織に炎症が起こる疾患です。

また、症状が悪化すると糖尿病などの全身疾患にも影響を及ぼす可能性があります。歯のぐらつきや口臭、歯ぐきの腫れ、ブラッシング時の出血などが見られたら、それは歯周病が進行しているサインです。

こんな症状はありませんか?

  • 歯ぐきが腫れて痛い
  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯がぐらついて食べ物がよく噛めない
  • 口臭が気になる

 

このような症状で来院された方の大半が歯周病です。できるだけ早く歯科医院に行くことをおすすめします。

歯周病の症状・原因・進行について

歯周病は歯周病菌など細菌の感染によって、歯ぐきや骨に炎症を起こす病気です。
歯ぐきの赤みや腫れ、出血・口臭といった症状が起こります。また症状が重くなった場合は、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまうこともある病気です。

歯周病は発症しても痛みがないため、自覚症状のないまま進行します。

歯周病と全身疾患との関わり

歯周病を放置すると歯周病菌などの細菌が出す物質によって、心臓病や糖尿病・肺炎や口腔がんに、また妊娠している場合は生まれてくる子どもにも影響を与えることが分かってきました。

  • 脳血管疾患
  • 動脈硬化
  • 心臓疾患
  • ピロリ菌感染胃疾患
  • 骨粗しょう症
  • 誤嚥性肺炎
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 早期低体重児出産

歯周病の原因

歯肉炎・歯周炎を含む歯周病の原因は歯垢(プラーク)です。歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきのすき間に潜んでいます。この歯垢の中の細菌が毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こします。

歯垢(プラーク)

歯垢とは歯と歯ぐきの間にたまる乳白色の粘性のあるもので生きた細菌の塊です。歯垢1mg中には10億ほどの細菌が存在するといわれています。

バイオフィルム

バイオフィルムは細菌の塊である歯垢の強固な集合体。時間の経過とともに、バイオフィルムへと変化します。殺菌作用のあるだ液を寄せ付けず、むし歯や歯周病を進行させます。

歯周ポケット

歯周病の状態の指標として広く用いられているのが歯周ポケットです。健康な状態でも歯と歯ぐきには1~3mmのすき間があり、歯ぐきに炎症が起きて腫れると深くなり、歯周ポケットと呼ぶようになります。
基本的には4mm以上から歯周病とされます。

歯周病の進行

健康な状態

  • 歯と歯ぐきのすき間(ポケット)がない
  • 歯ぐきが引き締まっている

軽度歯周病

  • 歯ぐきが赤く腫れあがる
  • 歯をみがいたり、かたい物を食べると出血する

中度歯周病

  • ポケットの炎症が慢性化して骨が溶け始める
  • 口臭もあり歯が浮いたような感じがする
  • 歯がぐらつく

重度歯周病

  • 歯根を支えている骨がほとんど溶けてしまう
  • 歯根が露出し歯のぐらつきがひどくなる

歯周病の治療について

日頃から予防をしていれば、歯周病になる可能性は低くなるといわれています。

しかし近年では成人の大半が歯周病になっているという報告もあり、その理由としては歯みがきがうまくできていないことが挙げられます。
また「歯ぎしり」やご自身の「咬み合わせ」も歯周病に大きく関係しています。

当院では、検査を実施して歯周病の進行度を調べ、初期の段階では歯みがき指導や歯石除去によりプラークを取り除きます。歯周ポケットが深くなると外科的な処置が必要になります。

いずれの場合も治療後は定期的なメンテナンスやチェックを実施して、安定した状態が継続するように努めます。
治療期間は歯周病の進行度により異なりますが、歯周基本治療でポケットが浅くなり、歯周外科治療の必要がなければ通常2~3か月程度です。

予防歯科とは

歯周病や虫歯を未然に防いで健康で快適な人生を

歯の健康を維持するために欠かせない予防歯科

歯科の予防歯科とは、歯に問題が起こってから対処する従来の歯科治療とは違い、歯を健康に保つために積極的に歯科医院に通って、虫歯や歯周病にかからないようにしていこう、というものです。

日本ではまだまだ馴染みの少ない予防歯科ですが、高齢になっても健康な歯を保っている人が多い北欧などでは、このスタイルがすでに一般的になっています。 

歯周病や虫歯というのは、治療が可能ではありますが、実は一旦悪くなると、元のような健康な状態には戻りません。そのため、「悪くなったら治療する」ということを繰り返していると、だんだんと歯が悪くなり、将来的に歯を失う可能性が高くなります。

予防歯科のメリット

虫歯や歯周病を防ぐ

予防歯科を積極的に行うと、お口の環境が良くなるため、虫歯や歯周病にかかりにくくなります。また、定期的に歯科に通うことで、早期の異常にもすぐに対処ができ、歯のダメージを最小限に抑えることができます。

体の健康状態も改善する

予防歯科を受けていると、お口の健康状態が良くなり、それが体の健康状態改善にも役立ちます。

治療の負担が減る

歯が悪くなってから歯医者にかかると、すでに状態が悪化しているため、治療費がかさみますし、通院期間も長くなります。そして一旦治ったとしても、また悪くなってから通うということを繰り返していると、同様にだんだんと歯は悪化していくばかりで、新しい被せ物や装置などにかかる治療もかさんできます。

予防歯科で定期的に通う場合、定期的な出費が発生するので、治療費がたくさんかかるように思われがちです。でも実際は、お口の状態が常に良い状態で保たれるので、被せ物などをやり直して必要がなくなり、結果的には費用を抑えられます。

予防歯科の治療について

定期検診

むし歯や歯周病から歯を守り、予防し、将来自分の歯を多く残すためには、毎日のお口のケアと歯科医院での定期的な検診が必要不可欠です。当院では治療後も患者様の状態に合わせて、3ヵ月~4か月に一度のメンテナンスを推奨しております。みなさまの歯を守るためにも全力でサポートさせていただきますので、お気軽にご来院ください。

初めての方や、前回の受診からお日にちが開いている方などは、まずはお口中全体のレントゲンを撮影させていただきます。

歯の本数や、むし歯の有無などを確認します。

歯ぐきの炎症や、歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)の深さの確認をします。

専用の器具を使い、歯ブラシでは取り切れなかった歯垢や歯石を取り除いてきます。

歯垢除去(スケーリング)

歯垢除去は、主に歯の表面の歯石やプラーク(歯垢)を除去する予防治療です。磨き残しの歯垢は時間がたって歯石になります。歯石があると、表面がざらざらしているので歯垢が溜まりやすくなります。歯石除去で歯垢がたまりにくい状態に戻すことで、この悪循環を断ち切ります。

PMTC

PMTCとは、P(プロフェッショナル)M(メカニカル)T(トゥース)C(クリーニング)の略で、専用器具を使って​歯磨きやお家のケアでは落とせない歯の汚れをきれいにすることを言います。毎日、丁寧に歯磨きをしていても汚れを落とすためには限度があるので、プロが隅々まで口内を清潔にいたします。

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